皆さんこんにちは。声楽担当の荒木です。
GWはいかがでしたか?お天気にも恵まれて気持ちの良い日々でした。
さて、GW中にある日本の古典芸能の番組を視聴してちょっと考えたことを書こうと思います。
日本の古典芸能には型があって、それを厳しく守らないとできない。っていうようなお話を聞いたこともあるかと思いますが、それは事実です。
では、なぜ型があるのでしょうか?
それぞれの演者の個性とかやりたいこととか、持ち込んではいけないのでしょうか?
答えからいうとそれは可能です。
ただ、それぞれの作品には各時代の演者たちのノウハウが型として蓄積されていてそのノウハウは継承しないとその作品は成立しないのです。継承せず勝手に変更してしまうと違う作品になってしまうのです。
何百年もの年月つづいてきた作品の各時代のノウハウですから、結構大変です。
実は・・・・・。
私たちが学んでいるクラシック音楽も同様です。
「こういう風に演奏する」とか、「この部分は、こういう風に解釈して演奏する」っていう決まり、不文律がかなりあります。
なので、プロとしてちゃんと勉強した先生に習わないとダメなのです。
そして、その受け継がれてきた型を学んでいると、ある日「あ!」っという気づきが生まれてくるようになります。
そうなると、今度は自分のオリジナリティを組み込んでいくことができるようになります。
ジャズピアニストとして有名な小曽根真さんもピアノを学び始めた時、型ばかりが目立つクラシック音楽が窮屈に感じてジャズの勉強を先になさいました。しかし、後年、クラシック音楽をご自身で演奏するようになると、実はジャズよりも演奏中に自由になっていくことに気づかれたそうです。
皆さんもそんな心境に到達するにはちょっと大変かもしれませんが、
実は型にはまって演奏する方が自由度が増してく。という一見理解しがたいパラドクスのようなものが存在するのだというお話でした。
GWでお休みが長かったので、練習もお休みしてしまい、しどろもどろの方が多く見受けられますが、また気を取り直してコツコツ続けていってくださいネ(#^.^#)。
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