~前号より続き~
そしてリズムが生まれた。
このリズムが重要な要素を持っている。
歌から派生しているので、言語のリズムに支配されているのだ。
ここの裏取りが出来ないとアウフタクトが理解できない。
欧州の言語リズムからアウフタクトが派生しているのだ。
欧州にいた時によく聞いた話がある。
「アジア人の音楽はテクニックは素晴らしいが、音楽言語がアジアの言葉だ、我々の音楽言語とは違う」
というもの。
これにはれっきとした裏付けがあったのだ。
多くの日本人が必死になって実践している、ノーミスの音楽が、彼等には生きて届かない理由にもなっている。
加えて我々アジア人は和声の問題も解決させなければならない。
生まれた時からヨーロッパの文化基盤といってもいい教会機能(讃美歌等)の音楽環境の中で育ったヨーロッパの人々とは根本的な音楽のリテラシーが全く違う。(私は、これで痛いほど辛酸をなめた)
幼少期から合唱の環境で自然に耳が鍛えられ、ソプラノ、アルト、テナー、バスと4つの声部が全て把握できてから器楽へ移行する彼等には、和声感覚を含めたアナリーゼ・リテラシーが圧倒的に違う。
我々が一週間かかるアナリーゼが一瞬で出来てしまう。
我々アジア人に最も足りない、
アナリーゼ力、和声感覚を養う唯一の方法、
それがヨーロッパ文化、音楽のプロトタイプである合唱なのだ!
コメント