船橋市のスカイワードミュージックスクールで、幼児音楽コース/ピアノコースを担当する江口莉永(えぐち りえ)です!今日はピアノ演奏のフォームにまつわるトピックをお届けします。
ふとスクロールを止めてしまう、気になる演奏動画
Instagramを眺めていると、古今東西のピアニストの演奏や練習動画がよくよく流れてきます。最近だと、ピアノを始めて間もないお子さんの演奏動画もあったりしますね。
たっくさんの動画が画面を泳ぐ中、ふとスクロールを止めてしまうのは、美しい弾き姿(フォーム)です。身体の中心から腕が使われていて、力みが全くない状態。
弾き姿からすでに好印象だと、どんな演奏なのか気になって観てしまいます。
美しい音楽は、美しい姿勢から
ピアノを始めて間もない頃、あるいは実力よりもずっと難しい曲をしゃかりきに弾こうとしているとき、小手先のことで頭がいっぱいになってしまいがちです(わたし自身もそうでした)。
これまで身体の使い方に関する悩みをさまざま抱えてきたのですが、試行錯誤の末、現在では肩甲骨から身体を使うことを意識して発音しています。まだまだ研究中ですが、末端ばかりに意識が向くと、身体のどこかしらへの負担がものすごい(…ということを経験上思います)。
ですので、小さな生徒さんでも、身体の中心から(肩甲骨から)弾こう!ということを伝えたく、ストレッチがてら、88鍵のあちこちを色んなタッチで触ってみるメニューをやってみています。たとえば、こんな曲。
ご覧の通りとてもシンプル!ですが、色んなことが身に付けられる練習になると思います。
例えば・・・
・音のジャンプ(跳躍)→肩から指先まで意識する
・オクターブの感覚→鍵盤を瞬時に見分ける
・拍の準備→3拍子、4拍子の違いを感じる
・打鍵と離鍵の感覚→どんな音で、どんなふうに次へ向かうか意識する
その他にも、両手を使うのなら平行移動させたり、反進行したり、バリエーション次第で両手の感覚も養われていきます。
ちなみにレッスンの際は、指先だけで鍵盤をとらえてしまう(ボタンのように押しちゃう)状態がないように「ぞうさんがお水を飲むように…」と伝えるようにしてます。身体の中心からぞうさんの鼻のように、しなる。お水を飲むシーンを想像して、やわらかく鼻を伸ばして、そっと口元に運ぶぞうさんのように。
ちなみに、もとの教材ではご覧のように、ミツバチの動きとして紹介されてます。
この手はもうミツバチだ 花粉を落とさず 花のうえ そっとおりて そっととぶ
…と、イメージが書いてあるのですが、やはり「そっと」がポイントでしょうか。
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