こんにちは。船橋市の総合音楽教室スカイワードミュージックスクールにて、主任ピアノ講師を務めるピアニストの石川朋子です。
当スクールでは設立以来ずっと、全コースでレッスン動画をビデオ撮影し、その録画データを受講生のみなさんに提供しています。その目的は動画を使ったレッスンの振り返りです。
この動画を使ったレッスンの振り返りが、みなさんの上達の助けとなっているのを実感することもしばしば。
ちょうど先日も、今年からピアノコースに入会された大人の生徒さんから、動画での復習を通じて「自分が内観していることと、違う角度で見ること・聴くことができた」というお声をいただきました。練習時間の確保が難しい場合も、レッスン動画を繰り返し観ることで、演奏中の身体の硬さに気付くなど気付きのきっかけとなっているようです。
今日は、レッスン動画をもっと活用していただけるよう、動画を振り返りながらチェックしておきたいポイントを2つにまとめてみました!
①観客として聴いてみよう
まずは「音」に注目。
例えば「こんなふうに演奏したい!」と思っていることが、ちゃんと音として鳴っているでしょうか?
しっかり強弱差をつけたい、なめらかに16分音符を弾きたい、もっと速く弾きたい、音色をがらっと変えたい…など。作品への想いが強ければ強いほど、色んなアイディアがでてきますよね。
しかし、そういった願いが「やっているつもり」にとどまってしまう場合もあります。自分が描いて弾こうとしていることと、現実の音楽にずれが生じている状態です。
それを解決する一歩は、一人の観客となって動画を見て聴いてみることです。弾きながら達成できているつもりでも、観客になってみないと気付かないケースも多々あります。
②フィジカルトレーナーとして観てみよう
次は「演奏している姿」をじっくり観察してみましょう。
例えばピアノの場合であれば、身体の中心を正しく感じながら弾けているでしょうか。肩が不自然に上がっていたり、極度に猫背になっていませんか?その癖は、曲全体?それとも、どこか難しい部分を弾くときだけ?
自分の演奏を観察すると、理想的な手の形が崩れている、強い音を弾くときに肩が上がっている、といった癖が見つかる場合があります。
一度身体にしみついてしまった癖は、身体から離れるのに時間がかかってしまうので、癖がついてしまう前に早めに修正したいところです。
レッスンを振り返る習慣をつくってみよう
今日お話しした2つのポイントの実践で、身体を酷使することなく、自分が描きたい理想の音楽に近づいていく実感が得られると思います。ぜひ、自分のレッスン動画を振り返ってみてくださいね。
先生からどんな指摘があっただろう。褒められたとき、一体どんなふうに弾いていただろう。歩んだ記録があるだけで、自分の演奏や身体と向き合うきっかけにもなりますし、過去の映像と現在の自分を振り返ったとき、きっと驚きの成果を感じられるのではないでしょうか。
以上、レッスン動画の活用方法のお話でした。
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