聞こえない「休符」に耳を傾けてみる

船橋市でピアノを教えている、スカイワードミュージックスクール主任ピアノ講師の石川朋子です。

ある日のレッスンのこと、小学生の生徒さんから「休符」にまつわるこんな質問をいただきました。

「聞こえないのに、休符を聞くってどういうこと?」

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普段わたしのレッスンでは、「休符を守りましょう」と口を酸っぱく言っているのですが(笑)、実際には音を鳴らしていないのだから、そんな質問があっても不思議ではないですよね。

かわいらしい素朴な疑問に、「うん、確かにそうだ」と思わずくすっと笑ってしまいました。

聞こえないのに、休符を聞くってどういうこと?

この質問、「音が鳴っていない、その瞬間を聞くんだよ」と答えたら、ご納得いただけるでしょうか。

とある解説書で、「音符」と「休符」をとっても簡潔に説明した文章を見つけました。
・音が「ある」ことと、その長さを示すのが音符
・音が「ない」ことと、その長さを示すのが休符

この説明から分かることは、楽譜には「音として存在しないもの」がわざわざ書かれているということです。しかし、音は鳴っていないけれど、曲をつくる要素として「休符」は確実に存在しています。

休符を聞くコツ

休符を聞くコツは、休符がどうしてそこに書かれているのか想像してみることです。

例えば「メロディーの始まりに書かれているこの休符は、歌い出しへのタメをつくっているのかも」「丸々1小節休むということは、次のフレーズへの緊張を高めているのかも」というように、自分なりにストーリーや予想を立ててみます。

このように休符がそこに書かれた理由を紐解いていくと、演奏しながら「ここで休まなきゃ!呼吸しなきゃ!」といった感覚が徐々になくなり、音楽のなかで自然な沈黙の瞬間が生まれてくるはずです。

作曲家や時代によって休符の使い方はさまざまなので、慣れないうちや譜読みの段階ではストーリーを立てることは少し難しいかも知れませんが、質の良い音楽をたくさん聞いて歌うことも手段のひとつです!

自然な音楽を生み出すヒントとして、休符を聞くことをぜひ意識したいですね。

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