千葉県船橋市のスカイワードミュージックスクールの主任ピアノ講師を努めさせて頂いている、ピアニストの石川 朋子です。
新型コロナウィルスの影響でお休みしていた、ピアニストの江口莉永さんとの「チェンバロ協奏曲」の練習を再開しました。題材としているのは、「G線上のアリア」や「トッカータとフーガ ニ短調」などで知られるヨハン・ゼバスティアン・バッハが作曲した「チェンバロ協奏曲第7番ト短調BWV1058」です。
一つ以上のメインの楽器と管弦楽が一緒に演奏する「協奏曲」において、メインのソロ楽器としてピアノの前身楽器でもあるチェンバロを使用したのは、実は歴史上バッハが初めてです。そんな背景もあるため、この曲はピアノ/チェンバロ協奏曲を学ぶ者が必ず取り組む学び多き一曲で、私が個人的に好きな曲でもあります。
この曲はチェンバロだけでなく、ヴァイオリン協奏曲としても存在しています。ヴァイオリンがソロで演奏する場合は一番高い声部であるソプラノ部分のみを演奏しますが、チェンバロがソロを引く場合は伴奏部分もソリストが担当することとなり、そこが難しいポイントです。オリジナルでオーケストラが担当している部分を、ソリストの左手とセカンドで分担して弾くのです。
また、ヴァイオリン協奏曲であればソロと伴奏は異質のものがぶつかり合うものとなるのに対して、チェンバロ協奏曲は同質のもの同士でぶつからなければならない難しさがあり、アンサンブルならではのタイミングや拍感の捉え方も課題となります。
まだまだ始まったばかりのこのプロジェクトですが、いずれ「2台ピアノで弾くコンチェルト集」のCDとして音源に残せるよう2人で力を合わせて良い作品となるよう頑張っていきます!
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