【書評】これからの時代を生きるすべての子どもたちへ 音楽教育のススメ

こんにちは!船橋市のスカイワードミュージックスクールで、幼児音楽コース/ピアノコースを担当する江口莉永(えぐち りえ)です。

今回は、今月はじめに発売された書籍『これからの時代を生きるすべての子どもたちへ 音楽教育のススメ』の感想をお届けします。

 

現役東大生の幼少期「習い事ランキング」、2位は…

とある調査「東大生が幼少期にならっていた習い事」ランキングによると、1位にスイミング、次いで2位にピアノがランクインしていました。

ピアノと東大合格の因果は定かではありませんが、感受性が育まれることで、周囲の物事にも自然と興味・関心を持つようになり、自ら学ぼうという姿勢が形成されるのでは?と考えられているようです。

 

音楽家がAI時代を生きていくには

音楽による脳や心の発達が注目されるなか発売された『これからの時代を生きるすべての子どもたちへ 音楽教育のススメ』の中では、音楽教育で養われる能力として、「感性」「論理的思考力」「自己表現」の3つが紹介されています。

 

論理的思考力、どのように培う?

ここで言う3つのうち、感性と自己表現はなんとなく分かっても、「論理的思考力」と音楽教育はパッと結びつかないように感じます。

この本で言われる「論理的思考力」は、ビジネスの世界で言われるそれとは少し違って、「これまで当たり前とされていたことを客観的に見つめ直し、本当の意味で理にかなっているのか、物事の本質にアプローチするための思考法」と紹介されています。

言い換えると、それが「なにか」を知るだけでなく「なぜ/どのように」まで考え追求できる思考能力と捉えられるでしょうか。

 

身近な例だと、楽譜の読み書き。楽譜そのものが論理的に組み立てられた構成物でもありますが、読み解く側は思考をフルに働かせる必要があります。

また実践面では、「この作曲家は●●時代を生きて、このような楽器で創作していたから、このように演奏されるのが様式にふさわしい」というように、これまで出会った音楽の知識や経験を裏付けながら演奏することも、論理的な学びとして挙げられます。

結果として、音楽教育で言う「論理的思考力」とは、楽譜の読み書きを含め、その場限りの理解にとどまらず、次の学習や発見をより豊かにしていく能力だと考えられます。より確かな解釈に至るまでのルートが、頭の中でできている状態ともいえるでしょうか。

 

最後に

今回音楽と論理的思考について考えながら、自分自身のこれまでの音楽学習を振り返ってみると、いくつもの論理的思考を働かせたアクションがあったように思います。

例えば日頃の練習も、限られた時間の中で効率良く曲を仕上げるには、曲の最初から最後までを何度も繰り返し弾くよりも、いったん手を止めて練習法を練ってみることもあります。

現代のように、誰かの演奏音源がすぐに見つかる時代、子どもが音楽(ましてやクラシック音楽)を学ぶ理由を見出していくには、誰かのモノマネを繰り返すのではなく、自分だから読み解けることや出来ることを増やしていくことが価値になるのではないかと、あらためて音楽を学ぶ意義について考える機会となりました。

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