アンサンブルを学びのきっかけに|拍子感

こんにちは!船橋市のスカイワードミュージックスクールで、幼児音楽コース/ピアノコースを担当する江口莉永(えぐち りえ)です。今日のブログは、2台ピアノによるアンサンブルの取り組みを中心に。

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あえて2台のピアノで弾く

わたしがスカイワードミュージックスクールに最初に訪れてから、ちょうど2年が経過しました(ということに最近気付きました)。その当初から、ピアノ主任講師の朋子先生と「2台ピアノ、一緒にやってみたいね~」と企画しており、現在はバッハのチェンバロ協奏曲とモーツァルトのピアノ四重奏曲に取り組んでいます。本来はオーケストラや弦楽アンサンブルと演奏する作品ですが、あえてピアノ2台で挑戦することでたくさんの発見や収穫があります。

強い拍とは?弱い拍とは?

アンサンブルを通して、わたし自身、学びが深いなと感じていることがいくつかあります。そのひとつは拍子感、拍の取り方です。ソロで演奏するときよりも、ずっと多くの意識が注がれますし、奏者同士の意思疎通が必要だなと感じます。そういった中で、これまでの演奏法や楽譜との向き合い方が一新されるような発見もありました。

というのも、一般的な音楽書で言われる強拍・弱拍について、「なぜ」強くて弱いのか、自分の中で腹落ちしてなかったからだと思います。固定概念のように、自分の頭にべたっと貼りついていたのかもしれません。

本来、拍子の自由度はもっと高いはず

学んできたことを変えていくのには勇気が必要です…。しかし、作品の理解を深めていきながら自分で色々調べてみたり、声楽曲や舞曲のシチュエーションと重ね合わせて考えた結果、拍子は本来もっと自由度が高いものだと気付きました。

楽器で弾こうとするとがっちり構えて点で捕まえようとしてしまいますが、例えば歌詞や文節を伴う歌曲、膝を曲げたり跳躍するといった動きを伴う舞曲…、それらの動きは必ずしも強拍にあるというわけでなく、どちらかというと1拍目に向かうきっかけとなるアクション(線の動き)です。

ですので「なるほど、頭の拍は強いのか~」という説明のみインプットしてしまうと、機械的でドン!と突っ込んだ演奏になってしまいます。

強い拍、弱い拍…という縛りから解放されると、これまで埋もれていた音楽が見えやすくなったり、取りこぼしていた音楽のエッセンスを見つけられるようになりました。ソロだけでは、こういうことにあまり気付かないまま通り過ぎがちですが、アンサンブルでは奏者同士の歩みの違いが明らかになってしまうため、いいきっかけになります。

違う角度から自分の音楽を見つめ直すチャンス

今回は「2台ピアノ×拍子感」にフォーカスしてみました。このような発見があるたび、音楽を学ぶ意義がどんどん明確になっていく手応えがあります。生徒さんにも、ピアノ連弾や合唱の伴奏など、身近なアンサンブルからぜひ挑戦してみてほしいです。ソロとアンサンブルを行き来しながら、音楽的な刺激をたくさん浴びたいですね。

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