ピアノ曲紹介|3人の作曲家が描くアラベスクの世界

こんにちは!船橋市のスカイワードミュージックスクールで、幼児音楽コース/ピアノコースを担当する江口莉永(えぐち りえ)です。

今回は、ピアノ作品と模様のお話です。

音楽にまつわる模様のお話

突然ですが、わたしはペイズリー模様が昔から好きです。ちょっと懐かしさを感じるバンダナ柄(かつて100円ショップにたくさん並んでました)とも言えますが、ちょっと高級感があってエキゾチックな雰囲気がお気に入りです。

もともとペイズリー模様は、ゾウリムシやミドリムシなどの微生物(!)、あるいは草花、松かさ、ザクロ、マンゴーなど様々なものがモチーフであると言われています。

しかし、長い年月をかけてどんどん複雑になっていったために、本当に起源については明らかではないようです。

ルーツが曖昧なこと、そのこと自体にもなんだか魅力を感じます!葉っぱのモチーフなのかなとわたしは思っているのですが、実際のところはどうなんでしょう(笑)

模様を描いた作曲家たち

ペイズリーのほかにも、葉っぱをモチーフにした模様で「アラベスク」模様があります。

アラベスク(「アラビア風」という意味)とは、イスラム礼拝所などで見られる壁面装飾のモチーフのことで、葉っぱがつるのように絡まりながら、四方八方へと広がっていくような見た目をしています。いわば、ヨーロッパの唐草模様です。

踏み入れた空間の壁一面がアラベスク模様だったら、かなり圧倒されるのではないでしょうか。

クラシック音楽の世界でも、このモチーフに魅力を感じたのか、もしくはインスピレーションを刺激されたのか、3人の作曲家が「アラベスク」というピアノ作品を残しています。

音楽形式上、アラベスクには決まった形式はなく、どの曲も自由に書かれた比較的短い小品です。

共通して言えるのは、どの曲も円運動を繰り返すような、孤を描く動きやリズムを反復させながら、どんどん世界を拡げていくように音符が書かれていることです。

メロディーラインを観察してみると、葉っぱの輪郭をなぞっていくような、つる草のようなビジュアル浮かびます。

ちなみに、メロディーや和声ではアラビアンな響きは使われていないのがポイントといえるでしょうか。
作曲家たちは、模様がどこからやってきたのかというルーツよりも、その圧倒的な美しさに心を寄せたのかもしれません。

シューマン、ブルグミュラー、ドビュッシー。アラベスク模様と。

おまけ|本棚より

身近によく見かける模様の起源やエピソードをもっと知りたい!という方には、こちらの解説書『ヨーロッパの装飾と文様』もおすすめです。

模様ひとつにも、人や文化の往来があって、それらが絡まってひとつひとつ生まれたものだなと深い世界を感じます。
特にヨーロッパの宮殿を訪れる機会があると、当時の流行りや、その空間に込められた意味を想像することができます。

アラベスクの音楽を演奏する際・鑑賞する際は、ぜひアラベスク模様の広がっていく様子をイメージされてみてはいかがでしょう。

 

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