19世紀のギターに関するトリビア

現在のギター(20世紀)のサイズは650㎜~664㎜が主流です。一方、19世紀のギターは590㎜~650㎜とその製作家の製作思想で様々なスタイルのギターがありました。

19世紀以前、ギターには大きく2つの製作技法がありました。1つはヴァイオリン等の”楽器製作者”が作るギターと家具等を作る”大工職人”が作るギターです。実はこの製作技法の話は、曰く付きの話で当時訴訟にまで発展しています。

当時、家を一軒オーダーして建てると家具としてギターが付いていました。新しく家が出来て、ギターもないんでは楽しむのに不便だろうということです。このタイプのギターは家具職人が作っていました。

一方、楽器職人が作るギターは楽器として作られています。しかし、当初は楽器職人たちも、「ギターなんてジプシーが使う賤しい楽器、家具みたいな楽器は楽器職人が作るべきものではない」と考えていました。

しかし、家具職人たちが家具として、せっせとギターを作っている内に楽器の性能も上がり、ギターという市場が出来上がってしまいました。

そこで、今度は楽器職人たちが「ギターは崇高な楽器である!大工が崇高な楽器を作るなんてけしからん!」と訴訟になったわけです。

結果、大工職人のギルドが勝ち、現在のギターは大工職人たちの設計思想が反映されたものになっています。

19世紀にはこの2つの設計思想が混在していました。

写真の19世紀ギターは楽器製作者の作ったギターです。

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